あやこっこさん
投稿日時: 2020/08/31 21:39
不安神経症で予期不安が強く慢性的な吐き気を感じています。
太田胃酸漢方の安中散加茯苓を時々服用して、少しばかりは効果を感じますが、スッキリした感じはありません。
子宮内膜症があり低容量ピルを現在服用中です。
ピルの副作用なのか脳貧血が続いたので、笭圭朮甘湯を処方され体調に合わせて服用するよう言われました。
とにかく吐き気や不安をスッキリさせ、意欲的に活動したいと思っています。
自律神経を整える為にも体質改善したいです。
漢方のアドバイスお願いします
あやこっこさん、こんにちは。
お訴えの症状から察するに、水が絡む気病では?と感じます。水分がメンタルに及ぼす影響は、「固唾」や「溜飲」といった表現で類推できると思います。苓桂朮甘湯は、そうした水分(痰飲と呼ばれる存在)が気を痞えさせ、衝き上げを引き起こす場合に用いる漢方薬です。「気の衝き上げ」は、めまい・立ちくらみの他、しばしば動悸や不安感にも及びます。
苓桂朮甘湯の痰飲はそもそも軽微(古典では微飲と記述)で、出現する症状も胸苦しさやみぞおちの痞え感といったレベルです。けれど、痰飲が強くなるにつれ「痞え」も強くなり、それがお腹を害することで吐き気や胸やけなど「水回り」のトラブルを引き起こすようになります。要するに、痰飲が旺盛だったり、痰飲が引き起こす「痞え」が急迫だったいすると、その影響は心下(≒お腹がある部分)により大きな弊害となって現れるという話です。
吐き気に関しては、口が渇くとか、実際に嘔吐する(嘔吐したらスッキリする)といった特徴があれば、水分代謝障害(お腹に余分な水分がある)の傾向が強いので、五苓散が向くと思います。ただし、苓桂朮甘湯が合う人の場合は、空えずき(気持ち悪いけど吐けない)寄りと思いますので、半夏厚朴湯とか小半夏加茯苓湯が適すると感じます。この場合、先に述べた「気の衝き上げ」が胃の気にまで及び、胃気の上逆を招いていると推察します。要するに、それだけ衝き上げ、あるいはそれを招く「痞え」や痰飲の存在が大きいという話です。安中散は、吐き気よりも胃痛向けの漢方薬なので・・・、効果を感じるのは「茯苓」のおかげか、お腹を温める作用で「痞え」が緩和される為かもしれません。
あやこっこさんの場合、半夏厚朴湯などで吐気を適宜コントロールしつつ、不安神経症には苓桂朮甘湯をベースに対応するのも一手だと思います。苓桂朮甘湯は特に、「不安感が急迫する(≒固唾を飲む)ケース」に適しており、竜骨・牡蛎を足すとか、類方の定悸飲に切り替えると、さらに効果的です。反面、同じ不安感でも臆病さ(≒溜飲が降りない)に及ぶケースでは、温胆湯が向くと思います。自律神経を整える点ではこれらに適宜、柴胡剤(四逆散など)を合わせていくのも効果的と思います。
以上、雑多な文章ですがご容赦下さい。お大事になさいませ。
回答日時: 2020/09/01 20:52
あやこっこさん さま
不安神経症で慢性的な吐き気、子宮内膜症で脳貧血気味とのこと、おつらいことと存じます。
漢方の立場から考えると、いつも不安になるのは、肺気虚のタイプが多いように感じます。
子供の時に、喘息に罹患した経験があったり、肺炎になったり、アレルギー性鼻炎になったり、風邪を引きやすかったり、花粉症だったことがある人です。
慢性的な吐き気があるということですから、脾気虚の体質も兼ね備えているのかもしれません。
安中散加茯苓は、腹痛をともなう吐き気などに用いられる胃腸薬でもあります。
肺と脾が弱いと、呼吸が乱れやすく、そのために、自律神経失調症気味になり、酷くなるとパニック発作をおこすようになります。
眠りが浅くなる場合も少なくありません。
子宮内膜症があるということですから、於血(おけつ)の体質だということになります。
治療に用いる低用量ピルの代表的な副作用は、血栓症です。
身体の中の血管が目詰まりを起こしやすくなるということです。
苓桂朮甘湯は、目まいや頭痛の体質改善に使用しますが、於血の改善にも応用されます。
漢方的には、まずは、於血を解消するようにしながら、脾の働きを正常化するように導いて、肺を丈夫にするようにすると、毎日を元気に過ごしやすくなると思います。
今のように、専門家に漢方薬を選んでもらいながら、体質改善をしていくといいでしょう。
お大事になさいませ。
なかなか改善しないときは、当店までお気軽にお越しになりご相談ください。
回答日時: 2020/09/01 13:40
あやこっこさんからのコメント
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