シロクマくんさん
投稿日時: 2021/03/31 17:05
半夏厚朴湯は虚証の人は合いませんか?
調べてみると、「より実証、虚実間証」や、サイトによっては「虚証向け」など、バラバラでわかりません。
中医学と日本漢方で異なるなでしょうか?
私は虚証です。
よろしくお願いします。
シロクマくんさん さま
半夏厚朴湯は、虚証でも実証でも使用されます。
おもな適応症は、神経性胃炎、気管支炎、気管支喘息、咽喉炎、神経性嘔吐、妊娠性嘔吐、ヒステリーなどです。
ノドになにか詰まっているような感じがするときに、ファーストチョイスとして使用されます。
使用を控える場合は、漢方でいう陰虚の場合です。
この陰虚の場合とは、おもに、ドライマウスやドライアイの場合のことをさします。
唾液がでない人が、半夏厚朴湯を飲むと、ドライマウスなどが悪化します。
お大事になさいませ。
なかなか改善しないときは、当店までお気軽にお越しになりご相談ください。
回答日時: 2021/04/01 11:55
シロクマくんさん、こんにちは。
結論を先に言いますと、半夏厚朴湯が虚証の方に向かないという事はないと思います。もちろん、それを用いる症状にもよる所もありますが、半夏厚朴湯が合うのはあくまで「半夏厚朴証」がある人(の疾病)と解釈できますから、それが相対的に見て、実証傾向に多いのか?それとも虚証傾向に見られやすいのか?という解釈だと思います。そしてその解釈は、漢方薬を用いる専門家の考え・思想・流派などによって大きく変わると思います。
・・・と、小難しい話をしつつも、実際は「効くと思って服用させた漢方薬が思ったほどに効かなかった」という事も珍しくありませんし、病態の見立ては陰陽虚実や気血水、五臓六腑等を通じて総合的に行われますから、どこに決め手をもってくるのか?によって、証の捉え方や用いる漢方薬は変わってきます。
個人的には、気鬱気味で気道や消化管の異常(※気鬱による緊張・痙攣により動きが悪く、塞がり詰まった状態)と見立てた場合、半夏厚朴湯はファースト・チョイスになる気がします。その点からすると、当人の虚実はあまり問いませんし、一時的な機能障害」という解釈に一番近いと思いますし、「当人」の虚実よりも「症状」の虚実といった方が的を得ている気がします。もっとも、半夏厚朴湯が向く人は気道や食道に「緊張・痙攣」がある訳ですから、それは極端な虚証に見られる「弛緩」とは正反対の状態であり、然るに「弛緩傾向が顕著なほどに効きが悪くなる」とは思います。
以上、雑多な文章ですがご容赦下さい。お大事になさいませ。
回答日時: 2021/04/01 10:06
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