さくらこさん
投稿日時: 2021/04/08 15:15
困っています。どうかよろしくお願いいたします。
なかなか寝付けず、また、眠りが浅く毎日困っていましたので、加味帰脾湯を試してみましたところ、熟睡感があり、翌日もすっきりしました。
2日間、夜、寝る前に市販の半量処方を一包のんだたけですが、こんなに違うとは驚きです。
私に合っていると思って喜んでいたのですが、ネットで調べてみたところ、ある漢方屋さんのサイトで、「火や湿にまつわる痰の停滞がある場合は使用を避けること」とありました。
私は常に後鼻漏があり、これはおそらく慢性上咽頭炎によるものとハウスダストなどのら通年性のアレルギー(鼻水はでません)のせいだとは思うのですが、1.私のような痰が喉にたまるものは痰の停滞でしょうか。2.加味帰脾湯は禁忌でしょうか。
3.痰は半夏など乾かすものが入ったものと麦門冬などのうるおすものとどちらがよいのでしょうか。
舌は薄い白苔、まわりに歯型、真ん中に太めの列紋が1本あります。色は全体的に白っぽいですが、少し紫がかってるような気もします。虚証で、常に胃の不調があります。体力はありませんが、食欲は普通にあります。
どうぞお返事お願い致します。
さくらこさん、こんにちは。
後鼻漏は「何らかの原因」による分泌異常(もしくは障害)と見立てられますから、分泌云々の部分でたしかに痰飲(水液の停滞)が絡んでいると思います。ただ一方で、何の理由・経緯もなく水液が滞るというのも考えづらく、その実態は気血の滞りが水液の滞りに及んでいるケースが多いように思われます。
さくらこさんの場合、慢性上咽頭炎や通年性のアレルギーが背景にあっての後鼻漏との事ですから、そこには「炎症」を背景とした気血の滞りが介在しているのでは?と感じます。即ち、炎症(もしくは炎症反応)を繰り返すことで、患部は水腫を帯びていき、それが痰飲と化していく図式です。また一方で、舌の兆候や胃の不調からは、脾虚痰湿:消化器系が弱いことによる水はけの悪さも窺えます。水はけの悪さは脾胃の気を淀ませ、それが水源となって分泌物に影響を及ぼすケースも存在しますし、あるいは「痰濁」という形で体内の老廃物と化す場合もあります。「火や湿にまつわる痰の停滞がある場合は帰脾湯の使用を避ける」というのはおそらく、この痰濁を助長する可能性を示唆しての事と思います。逆に言えば、痰濁の様相・兆候がない方は服用しても問題ないのでは?・・・と個人的には思うところです。
分泌物に対して、半夏・麦門冬のどぢらを用いれば良いのか?については、分泌物が飲(≒水っぽい)か?痰(≒粘っぽい)か?や、色が薄い(寒寄り)か?濃いか(熱寄り)か?といった点から総合的に判断されます。ただ一方で、慢性化した症状に関してはその特徴・傾向だけでなく、それを訴える方の素因・体質を含めて、より総合的に判断されます。加味帰脾湯がよく効いたということは、それだけ「頭に向かう血流が不足していた」とも見立てることができるので、血虚による痰湿に用いる当帰芍薬散なども向くかもしれませんね。具体的な漢方薬の内容については、直に専門家に相談の上、見立ててもらうのが良いでしょう。
以上、雑多な文章ですがご容赦下さい。お大事になさいませ。
回答日時: 2021/04/09 12:01
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