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 最近は毎年夏になると熱中症で救急搬送される方が多くなっていますが、水分や塩分の補給だけでは十分ではないようです。熱中症についてはすでに1800年も前の漢方の治療書に症状や薬の記載があり、その後今日まで治療の経験が積み重ねられ様々な漢方薬が作られています。
「熱中症の外的要因」は夏の気候の特徴である高温と多湿で、漢方では暑邪、湿邪と呼びます。暑邪が人を襲うと一般的に発熱、口渇、多汗、尿が濃い、疲労倦怠感などが現れます。さらに「暑邪は心(心臓の働きや精神活動)を襲う」、「汗は心の液」と言われ暑熱により発汗が多くなると心への血流量の減少や心拍数の増加をまねき、心肺機能のトラブルが発生しやすくなり、また「心は精神の舎る処」といわれ心に熱がこもると精神意識に影響がおよびます。蒸し暑さの原因である湿邪の性質はネバネバ、ベトベトしているため皮膚からの汗の蒸発がさまたげられダラダラ汗となり、水分と塩分と元気を消耗するだけで体温を下げることが出来ません。また湿邪は脾胃の働きを阻害するので疲れる、だるい、食欲がない、軟便下痢等の症状をひきおこします。
 「熱中症の内的要因」は暑さへの適応能力の低下があります。エアコンの普及で快適な生活をすることが出来るようになりましたが、一方で自然環境への適応能力が低下していることは確かなようです。また夏は体表の血流量が増加するために体の内部は弱い状態になっています。さらに最近は生物や過度に冷えた飲食を日常的に摂取する風潮があり、元気の中心である脾胃の働きを弱らせています。発汗して体温を下げるにはエネルギーがいります。その力の源泉は脾胃にあります。
 「夏の養生法」夏の暑湿の邪に犯されないためには脾胃を元気に保つことが大切です。冷たいものや、過剰に水分を取りすぎて脾胃を冷やさないように注意しましょう。十分な睡眠とバランスのよい食事、特に朝ごはんはしっかりと取り、またみそ汁や梅干しで汗とともに失った塩分をしっかり補給しましょう。きゅうり、とうがん、なす、トマト、スイカなどの夏野菜は体にこもっている熱や水湿を利尿により排出する作用があります。特に苦瓜や緑茶など苦みのあるものには清熱、利尿作用があります。酸味のものには収斂作用があり、毛穴を引き締めて汗のダラダラ出過ぎるのを抑える働きがあります。毎日酢の物を取りましょう。盛夏のころにはいつも少し汗ばんでいる状態が良いとされています。これは汗が気化して熱が体外に放出されている状態です。しかし毛穴も開いている状態ですから外からの冷えなども体の中に侵入しやすい状態です。エアコンで冷やしすぎないようにしましょう。また夏の暑さを厭わずに時には夏の陽気を体に取り込むことも大切です。


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