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 四季の気候が人間や生物に与える影響を研究する生気候学という分野が今日ありますが、人と自然のつながりを重視してきた漢方では、昔から春(風)、夏(暑熱)、長夏(湿)、秋(燥)、冬(寒)という四季の気候変化が人や動植物の生命活動と深く関連していると考え、さらに”水はよく舟を浮かべるも、またよく舟を覆す”の例えがあるように、生命を育むこれらの気候変化は、場合によっては病気の原因である邪にも成ることを重視してきました。
 日本の梅雨時もジメジメ、ジトジトして湿気の多い気候ですが、体が外の湿邪の影響を受けると、ある体質の人に、だるい、疲れる、眠い、胃がもたれ食欲が無い、浮腫、下痢、筋肉のこわばり、引きつり、頭重、関節痛などの症状をひきおこします。逆に梅雨時にこれらの症状が現れたら原因として湿邪を疑い、湿邪を取り除くことを考えます。
 ではどのような体質の人が湿邪の影響を受けやすいのでしょうか。この湿邪は特に内臓の”脾”の働きを障害する特徴があります。”脾”はからだの中心にあり飲食物から栄養を取り出し全身に送り届けたり、水分の代謝も司っています。また”脾”の元気は全身の元気の源で”後天の本”といわれています。日頃、食事が不規則であったり、冷たい物をとり過ぎてお腹を冷やしたり、脂っこい物、甘いもの、酒などを暴飲暴食して”脾”が弱ると水湿が体に停滞して、お腹の元気が損なわれ、体表に元気が届かなくなるため、外の湿邪に犯されやすくなるのです。さらに”脾”が弱り湿が停滞していると、本格的な夏の暑さがおとずれると、熱を発散するためのエネルギーが不足して熱が体の中にこもり熱中症発症の原因となります。先人は「体に水湿の滞っている人は、必ず脾の元気が弱く夏の暑さにも犯されやすくなる」といっています。
 日本は回りを海に囲まれていて潮湿の影響を受けやすく、胃腸の弱い人が多く見られます。さらに最近は自動販売機がどこにでもあり、冷たい飲み物が買えますが、脾虚体質の人では特に冷たい緑茶やビールのがぶのみはお腹を冷やし、脾虚となりやすいので注意が必要です。この時期の健康にはあたたかいお腹を保つことが大切です。


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