こんにちは 誠心堂薬局 恵比寿店の西野です。
今回は子宮内膜症についてお話します。
20~30代の女性で発症することが多く、そのピークは30~34歳にあるといわれています。子宮周囲の組織と癒着をおこしてさまざまな生理痛などの痛みをもたらしたりします。
また、不妊症の50%近くに存在するとされています。
子宮内膜症は現在でも enigmatic disease(原因不明の病気)とされています。しかし、子宮内膜移植説が有力といわれています。
子宮内膜症による嚢胞(のうほう)は、発症することで卵巣機能の低下をきたしたり、精子の運動障害、受精障害、胚の発育障害になります。
妊活をされる方には妊活中には治療する重要な疾患であると言えます。
特に、卵巣子宮内膜症(チョコレート嚢腫)がある方の場合は、卵巣機能に影響が出やすいので早めに対策が必要です。
嚢腫の大きさ(4cm以上)によっては手術で摘出するケースもありますが、手術よってさらに卵巣機能が低下することもあるので
妊活中の方はできるだけ手術をしないですむようにしたいです。

中医学では、内膜症の嚢胞を「お血」「痰湿」と考えています。
原因や体質に対して治療する方法と症状(生理痛や排卵障害、月経不順)を緩和する方法を組み合わせて治療します。
さらに、ツボ治療を組み合わせると一層効果的です。
ツボも組み合わせ方でその効果が変わります。

具体的な漢方薬では「活血薬」「化痰薬」「補腎薬」を組み合わせることが多いです。
生理痛が酷い場合には
① 芎帰調血飲第一加減(きゅうきちょうけついんだいいちかげん) 
② 折衝飲(せっしょういん)
など
チョコレート嚢腫などには
①桂枝茯苓丸加ヨクイニン
②大黄牡丹皮湯(だいおうぼたんぴとう)
など
腺筋症などには

血府逐瘀血湯などもよく使います。

よく使うツボ
家庭でできるお灸のツボは せんねん灸さんのユーチューブを参考にしてみては
https://www.sennenq.co.jp/knowledge/tubo13.htmlリンク

① 三陰交 お灸 
② 子宮穴 お灸
③ 次髎(じりょう)