63歳の主婦。2年前の春に初めて、くしゃみ・鼻水などの花粉症症状で悩まされる。これは季節が初夏だったので、なんとか治ったが、その年の梅雨時期になり、風邪をひいて、こじれてから咳が止まらなくなると同時に呼吸困難になることが出てきた。
その後すぐステロイドの吸引や内服をするが、発疹や頭痛がおこり、続けることが難しくなった。
呼吸困難に「麻杏甘石湯」
本人は小柄・やや肥満体。軽い高血圧と糖尿で薬を飲んでいる。就寝時に、横になると痰を伴った咳が5分くらいでる。また朝方になると息が苦しくなり、時には起き上がって布団にもたれかかると楽になったり、しばらくすると少量の痰がでて、呼吸が楽になったりの繰りかえし。天気の悪くなる前の日などは特に症状がひどくなる。
そこで、呼吸困難を目標に小青竜湯(しょうせいりゅうとう)の煎じ薬を服用したがこの薬の味が合わずどうしても飲めないというので、より中味が少なく、味の淡白な麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)にしてみた。
飲み始めると、数週間の服用で呼吸困難のために朝方覚醒することがなくなり、続けていたが、就寝時の咳がとれなかった。
麦門冬湯(ばくもんとうとう)に変えると寝る前の咳には良かったが、朝の呼吸困難がまた始まった。
そこで麻杏甘石湯に蘇子降気湯(そしこうきとう)を合わせて飲んだところ、咳・呼吸困難の両方良くなった。その後は喘息ようの呼吸困難がでる傾向があると、この漢方薬で数日から数週間で治まり、年に数回喘息発作がでそうになると服用している。
気管支喘息・・・ 呼吸困難と咳に漢方
寺町漢方薬局 (広島県広島市)
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更新日: 2009/10/01 |
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