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単純痒疹・・・

寺町漢方薬局 (広島県広島市)

56歳の会社役員。



5年前に下肢のふくろはぎを、虫に刺されて、この部分を掻き壊してしまった。以後皮膚科にて、アトピーといわれたり、痒疹といわれたりした。

治療はステロイドの塗薬、痒み止めとして抗ヒスタミン剤、また抗生剤の軟膏もつけたこともある。塗っても塗っても効果が感じられなくなり、最近では皮膚科にいくのも、面倒になって、市販の塗薬をつけるが、なかなか治りきらない。

今、現在の患部は両脚首から、大腿部までで、マッチ頭大位から小豆くらいの丘疹ができて、掻いて痂皮になっているところや、また掻いて傷になり、黒く色素の沈着を起しているところもある。特に夜半には猛烈な痒みで眠れないこともある。

患部の発赤と痒みから風熱型の蕁麻疹系の痒疹ととらえて。


 十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)と越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)

   を併用して服用し、外用はいままでの抗ヒスタミン薬を使ってもらう
   ことにした。

   2週間後、夜間の痒みがつらく、掻いてしまうとのことなので、

 十味敗毒湯と越婢加朮湯と苦荊散(くけいさん)

   に変更したところ、痒み・痒疹の結節も小さくなった。続える事3ヶ月
   ほどで、瘢痕を残すのみなった。

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下肢の虫さされからくる、掻き壊しが、発端ですので、これから暖かくなり、野原で虫に刺されることがあるかと思いますが、くれぐれも掻かないように注意してください。

 

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