キメが細かくきれいな肌といいますが、キメとは角質細胞が重なり合ってできるみぞのこと。
平らに見える肌ですが表面はひし形の角質細胞が並んでできた角質の層でおおわれ、小さな凸凹があります。
この角質層が丈夫で緻密な組織となり、外界の刺激を防ぐバリアの働きと、水分をつかまえて離さない働きをしています。
角質細胞が重なり合い、すきまなく並んでいると肌はふっくらと、みずみずしくきれいに見えます。
でも乾燥して角質細胞がはがれたり、加齢によって厚くなると、キメが乱れてきてしまいます。
肌の内側はおもに、表皮・真皮・皮下組織からなっています。
表皮には、表皮を構成するケラチノサイトやしみの原因になるメラニン色素を作るメラノサイトがあります。
ケラチノサイトは基底層で細胞分裂し、若い細胞がつぎつぎとでき、成熟しながら表面に向って押し上げられて行き、最後に細胞核を失って角質層を構成します。
◇ ◇ ◇
②正しいターンオーバーが肌を美しくするポイント
角質層はある期間(個人差はありますがおよそ28日間)ののち、アカになってはがれ落ちます。
この 分裂 → 成熟 → はがれる という循環を、ターンオーバー といい、美しい肌を保つためには欠かせません。
ところが、表面のはがれ落ちるべき角質が残ったままになると、新しい細胞が生れても入る場所がなく、次第に細胞ができにくくなってしまいます。
その状態が続くと、メラニン色素が残ってしみになったり、肌がくすんだり、ざらついたりなど、肌のトラブルを引きおこします。
ターンオーバーに影響するのが、加齢やホルモンバランスの乱れです。
年齢を重ねると、肌の水分量は減少し、水分保持能力が低下するので、角質層に乱れが生じます。
さらに女性ホルモンの影響を受けるため、加齢によって女性ホルモンが低下すると、ターンオーバーの周期が遅くなってきます。
また、生理前は肌が荒れやすい不安定な時期。
黄体ホルモンの分泌が増えるため、皮脂分泌が過剰になり毛穴に詰まって角質がかたまります。
血行や代謝も悪くなるため角質がはがれにくくなり、角質層が厚くなります。
紫外線も肌からの水分を奪い、角質層が荒れるのでターンオーバーの乱れの原因になります。