中医学では三因制宜(さんいんせいぎ)という、とても有名な病気の治療の考え方があります。
三因とは、「時」、「地」、「人」の三つ、つまり、時、場所、人を意味しています。この三つをあわせて三因制宜といいます。宜というのは、料理のレシピなどに使われる「適宜」の宜、下限をするという意味です。
この考え方は、患者の個人差や生活状況の違いを考慮するために生まれました。
この中でも今回は「因時制宜」についてお話しします。
「因時制宜」は時ですから、季節、気候などを考慮すること。なぜなら四季の気候変化は必ず人体に影響するからです。
冬は寒気(陰気)が盛んですから体温(陽気)が奪われやすく、血行障害がおこり、それに伴う冷え症や肩こり、痛み(頭痛、腰痛、生理痛、腹痛)の症状があらわれやすくなります。この時期は、冷たい飲み物や生ものを控えて、陽気が損なわれないように養生しましょう。また、このような症状でお悩みの方は陽の気が盛んになる春から夏の内に内臓の陽気(冷え)を改善することが必要です。
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更新日: 2019/01/26 |