こんにちは
誠心堂薬局船橋店 関根と申します。
今回は、皮膚疾患の相談の中の一つである蕁麻疹について話したいと思います
蕁麻疹は、大小様々な痒みをともなう、浮腫性紅斑(盛り上がった赤い発疹)が多発する皮膚病です。
それぞれの発疹は発作的に生じ、数分から24時間で消えていきます。
一般的な蕁麻疹(急性蕁麻疹)では、比較的短期間で解決をみますが、中には1ヶ月以上、ときには1年以上も症状が続くケースがあります。
蕁麻疹の原因には、
主に
①アレルギー性
②非アレルギー性があります。
原因は食物、感染、薬剤、日光、物理的な刺激、疲労、ストレスなど様々な為、原因を特定するのは難しいとされています。
皮膚のかゆみや腫れは、アレルギーに関与する細胞から蕁麻疹を起こす物質(ヒスタミン)が放出されることで起こります。
治療は、
①原因を取り除くこと
②抗ヒスタミン薬などの薬剤を使いアレルギー症状を抑えることです。
ただ、
抗ヒスタミン薬にてなかなか改善へと向かわず、一か月以上に及んだり再発を繰り返すようになると治療が難しくなってきます。
東洋医学では、蕁麻疹が出るかどうかは身体の表面を防御する気(=衛気)が十分か不十分かによって影響します。
また、季節の環境変化(寒さ・暑さ・湿気など)やストレスが重なると、発症すると考えられています。
水ぶくれのような膨疹が広がっていくのは、体が不要なものを体の表面に出して体内に侵入させないようにしているのが理由です。
体の表面に出すことができれば、炎症が治まってきて不快な症状はなくなっていきます。
気血不足による邪気が皮膚の表面に停滞することで発症するケースもあり、
その際は補益気血といって「気」「血」を補充する治療方法を用います。
他にも瘀血、湿熱など様々な原因で蕁麻疹が発症するケースもあるので、その方の症状や生活の状況を伺って原因を追究し、
それに適した漢方を服用してもらうことで治療をしていきます。
※瘀血:血液の粘りが高くなり、流れにくくなってくること 湿熱:体の余分な水分が熱を帯びた状態のこと
以上、
参考になさってください。