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健康トピックス

当店の最新情報をご案内します。

こんにちは。


誠心堂薬局船橋店 関根です。


今回は、婦人科疾患でPCOS(多嚢胞卵巣症候群)について話します。
PCOSを患っている方で当薬局でもお悩みで相談に来られるお客様もおられます。

そんなPCOSについて整理をしていこうと思います。

PCOSとは、両側卵巣の多嚢胞性腫大に何らかの月経異常、不妊を伴い、内分泌検査でLH高値を特徴とする内分泌疾患のことをいいます。
日本では月経異常や不妊を訴える患者様の中からわかり、排卵障害の1割以上を占めます。

原因は、
視床下部ー下垂体、卵巣、副腎皮質の機能異常やインスリン抵抗性などが複雑に絡んでいるものと考えられていますが、
実際のところ詳しくはわかていません

症状は、
多毛、にきび、声の低音化、肥満を呈し、無月経や希発月経
などがあります。

一般的な検査と診断
○ ホルモン異常
・生理2~5日目のホルモン値、FSH(卵胞刺激ホルモン)<LH(黄体形成ホルモン)というように正常時の値を逆転する(正常時:FSH>LH)
・男性ホルモン(テストステロンやアンドロステロン)値も高値となる

○ 糖代謝異常
・糖負荷試験にて、血中インスリン値が高くなる。(インスリン抵抗性)

○超音波検査において、多数の卵胞の卵胞状変化(一側12個以上)=ネックレスサインが認められます。

治療は、
薬物療法と手術療法がありますが、ご妊娠を希望するかしないかで治療方法は異なります。

お子様希望がある場合は、
排卵誘発剤、ステロイド、糖代謝改善薬、抗プロラクチン薬などの内服や手術療法を選択します。

お子様を希望しない場合は、
ゲスターゲンの周期的な投与により消退出血を起こさせます。

※ゲスターゲンとは、黄体ホルモンのこと
※消退出血とは、血中のエストロゲンとプロゲステロンが減少することにより子宮内膜が剥がれ落ちて出血することを言い、
月経や排卵直後、低容量ピルの内服、アフターピルの内服時にも起こります。

漢方ではどういう風に考えるのかというと、

生殖を司る臓腑は“腎”は、卵胞の質や排卵と深い関わりがあるとされています。体質虚弱などで腎の機能が低下すると、卵胞の成長が悪く、排卵を促す力が弱くなり生理周期が乱れる原因となります。
また、卵巣の周りに血の滞りである“瘀血”や、ネバネバした老廃物である“痰湿”がこびりつき、卵巣の膜が硬くなるため排卵しにくくなります。
そのため、“”の機能を高めることを基本として、痰湿、瘀血を改善することを考えます。
痰湿を改善する漢方としては、平胃散、温胆湯など
瘀血を改善する漢方としては、血府逐瘀湯や桂枝茯苓丸などがあります。

体質に合った漢方薬を飲み続けるうちに体質が改善され、次第に「自力で安定した排卵ができる体質」になっていきます。
からだの内側から、体質そのものを漢方薬で改善してみてはいかがでしょうか。

もちろん、痰湿や瘀血は、日頃の食生活と胃腸の調子が影響します。
冷たいものや脂っこいもの、甘い物の取り過ぎは胃腸の働きを弱くし、痰湿、瘀血を引き起こす原因にもなりますので
注意してください。

以上です。

最後までご一読ありがとうございました。



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