もともと明朗快活で、自分が鬱になるなんて意外だ、という男性が鬱傾向になり相談を受けました。
年齢も55歳、仕事ができれば次々仕事が増え、体力や能力を超えた仕事をこなし続けて来たであろうことは推察できます。
今年6月に不眠症になり、胃が痛くなり、食べれなくなり、動悸が始まったそうです。
気持ちが落ち込み、うつ病ではないか、と不安になりご来店されました。55歳男性です。
そうなる前、仕事が忙しく、がんばっていたそうです。
朝起きるとつらいが、だんだんよくなる
・・・動くとよくなるのは、瘀血のせい?
最近唾液が少なく感じる
・・・気力の消耗と、寝不足による陰虚のせい?
仕事モードになると胃がキューっと痛くなる
・・・ストレスによる神経性胃炎
コレステロールが少し高く、左肩が凝っていて、腰痛がある
・・・腎虚・瘀血
血流・・・血流面積(KSG)が200ほどあり、血液がドロドロしているよう
舌診:舌中央の苔厚く部分的に赤く無苔、周りは無苔、舌真ん中に縦に深い溝
これらにより、気虚腎虚気滞血瘀と考え、
①瘀血をとりながら気を巡らせる血府逐瘀丸
②補腎薬の亀鹿霊仙廣
③気力を補う補中益気湯
を2週間分処方
④食欲不振・胃痛時に柴胡桂枝湯
を、頓服で処方しました
2週後の本日来店:
落ち込む度合いが軽くなりました。
食欲は普通になり、昼も夜もおいしく食べられるそうです。
今朝は少し不安な気持ちがあったが、ご飯は食べられたそうです。
睡眠はまだぐっすりとはいかないが、今朝も4時に目が覚めた後うとうとし、改善傾向にあります。
血流:初回200あったKSGが半分に減り、血液の粘りはかなり改善されています。
近頃鬱傾向や、自律神経の乱れのご相談がおおいが、その多くの方は体や心に無理をしてきています。
逆を言えば、無理を続ければ、だれでも鬱になりうる、ということだと思います。
頑張ることも大切だが、どうかカラダのバランスを壊さないで、と願っています。
漢方・自然薬が好きな薬剤師、たにあつこ
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更新日: 2019/08/30 |