インフルエンザウイルス・・・やっかいなウイルスです。
何もインフルエンザだけに限ったわけではないですが、
ウイルスは「バージョンアップ」しやすく、
ウイルスの立場でみると、彼らなりの生き残り戦術であります。

そういう事から、一度抗ウイルス薬を作ったら安泰!というわけにいかない。
タミフルが効かないタイプもあるのです。
また、タミフル自体もいろいろ問題点が指摘されている事もありますので
使わないで済むならそうしたいと思うのが当然ですよね。
予防ワクチンも万全とはいえない。

そこで、漢方の出番です。
漢方って即効性がないって思われがちですが、さにあらず。
効くときはビックリするほど即効性があります。


インフルエンザ感染に対して
動物実験した報告がありますので要約を紹介します。

---麻黄剤の辛温解表作用とその機序の解析---
 (北里大学生命科学研究所和漢薬物学研究室 永井隆之氏らによる)

マウスにインフルエンザウイルスを上気道感染させ
4時間後から2日間、麻黄湯を自由摂取させたところ、
水だけ摂取させた群とくらべて解熱作用が認められ、
感染2日後に鼻腔および肺洗液のインフルエンザウイルス価を低下させ、
抗インフルエンザウイルス抗体価を上昇させた。
麻黄湯は非感染マウスに投与すると、
体温上昇作用を示し
血清中のインフルエンザウイルス結合性抗体価を上昇させた。

麻黄湯の辛温解表作用を現代科学的に翻訳すると、
気道免疫系の活性化(辛温)による
呼吸器感染ウイルスなど病原体(風寒の邪)に対する
治療効果(解表)とも考えられる。----------

としている。
日頃、麻黄湯を使っていてタミフルに劣らないと思われる効果を
体験します。

ただ、この麻黄が含まれる処方は多くは「実証」の人向きです。
使い方を間違うと思わぬ副作用が漢方にだってあります。

自己判断せず、専門家にご相談ください。
そのために我々がいます。

 

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