気温が高く湿気の多い日本の夏には、皮膚血管が広がり、汗腺、脂肪の分泌も盛んになります。
秋になると乾燥がはじまり、寒い冬には血管も収縮して汗腺、脂肪の分泌は低下します。
このように皮膚は季節ごとに変化するため、皮膚の治療についても季節によって考慮しなければいけません。
自然の気候である六気(風、寒、湿、熱、暑、燥)が過剰な状態(=六淫という)にあると体に悪影響を及ぼします。
六淫と皮膚トラブルの特徴をまとめておきます。
風邪・・・症状が急に発症し、消えるのが早い。乾燥させる性質を持つ。春に発生しやすく他の邪気を伴って痒みが生じる。
寒邪・・・冬に発生しやすく、風邪とともに寒冷蕁麻疹の原因となる。
湿邪・・・梅雨から夏に発生し重くねばねばするため治りにくい。下半身に生じやすい。ジュクジュクした分泌液。
熱邪・火邪・・・夏に発生しやすく、熱による皮膚の赤みが強くなる。化膿しやすく痒みが強い。熱により皮膚が乾燥する。
暑邪・・・真夏の暑い時期に生じ、湿邪と結びつきやすい。
燥邪・・・秋口の乾燥する時期に発生し、皮膚の乾燥・痒みを引き起こす。
