今回は、
『顕微授精において胚盤胞まで発育するのに、着床しない原因は何?』
について話していきます。
原因は
・卵子や胚の問題
・子宮内環境の問題
が考えられます。
その中で多いのが、胚の染色体数の異常です。
35歳の方の場合:胚盤胞の1/3に染色体の異常が認められます。この場合の胚は、着床あるいは着床しても流産になる可能性があります。
2020年1月より、着床前胚染色体異数性検査(PGT-A)が開始されました。
①反復して着床しなかった方、
②2回以上流産をした方
が適応。
ただ、日本産婦人科学会に実施施設として認定された施設でないと行えないことになっています。
PGT-Aは、
胚盤胞の将来胎盤になる細胞を5~10個採取し、染色体の数の異常がないか次世代シーケンサーで調べます。
胚盤胞は凍結保存しておき、染色体数に問題のない胚盤胞を融解して胚移植を行います。
日本産婦人科学会パイロット試験の結果では、
ART(生殖補助医療)反復不成功のうち
PGTーA実施しなかった方の胚移植あたりの妊娠率は31.7%
PGT-A実施した方の胚移植あたりの妊娠率は70.8%と高い妊娠率を記録しています。
(https://armt.net/images/files/PDF_files/IVP-News_PDF/article2019/ivpnews-191218-01-01.pdf

PGT-A検査を受けたい場合、
PGT-Aの認定をうけた施設を選択されるとよいかと思います。
こちらのHPに掲載されているので参考にしてみてください。
https://www.jsog.or.jp/activity/pdf/PGT-A_rinshousankashisetsu_20211231.pdf

(千葉では、高橋ウィメンズクリニックや西船橋こやまウィメンズクリニック、⻲⽥IVFクリニック幕張などが施設に認定されています。)
以上です。
参考になさってください。