朝まだ店を開ける前に、その女性からお電話がありました。
”先生、さしすせそ が言えるようになりました。
それに、お通じも気持ちよく ありました。”
とても嬉しそうに弾んだ声をしていました。
●初回 H27.9.7
顔面神経麻痺になり、左の口元が大きくゆがんでいます。
なったのは今年6月初めころだそうで、少し時間が経っています。
何年か前も、帯状疱疹の後に顔面神経麻痺になり、
その時は右側口元がマヒしたそうです。
しゃべりにくそうで、なんと言っているのか聞き取るのも大変です。
物を食べるのも大変で、ストローで吸って飲み込んでいるそうです。
ヘルパーさんに付き添われてご来店されました。
60代女性、顔色黒ずみ色素沈着あり、口唇暗紫色、ひどい便秘症
腰痛もひどく、20年来の糖尿病もあります。
患者は瘀血と考え、2種類のおくすりを3日分お出ししました。
<結果>
薬を飲むと、便がストンと出るようになった、
体の動かないところが動いたような感じ、と言います。
初診の時とは見違えるように肌艶がよくなられ、
声も前回より聞き取りやすくなりました。
●2回目 9.14
お薬を1種類に減らして、続けていただきました。
<結果>
口唇の麻痺もゆがみもずいぶん軽くなり、ご飯も食べやすくなったが、
飲み物はまだストローを使わないとこぼれてしまうそうです。
お通じがよく、しゃべる言葉もさらに聴きやすくなりました。
●3回目 10、19
引き続きおなじくすりを飲んでいただきました。
<結果>
顔の麻痺も歪みもだいぶ良いし、言葉も聞きやすいが、
それでもご本人は、しゃべりにくい、って言っています。
「さしすせそ」が、ことに言いにくいのだそうです。
調子が上向いてきたことが気分も軽くしたご様子で、
おしゃべりをして たくさん笑ってお帰りになりました。
具合が悪くなってから、当店へいらっしゃるまでに、
いろいろ試したが一向に良くならなかったそうで、
ここに来てみてよかった、と言っていただきました。
●4回目 11、9
久しぶりのご来店です。
近頃は瘀血の薬を飲んでいてもお通じが悪い、
腰痛は相変わらずつらい、口渇もある、昔から度々骨折している
肝腎陰虚からの肝陽上亢と考え、2種類のお薬をお出ししました。
<結果>
薬を変えた翌日(今朝)電話がありました。
あの、言いにくかった
「さしすせそ」が言えるようになったそうです。
お通じも気持ちよく出たし、腰の痛みも軽くなったそうで、
とても嬉しそうでした。
私たちの何よりうれしいひと時です。
漢方・自然薬が大好きな薬剤師 谷温子
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更新日: 2015/11/19 |