前回に続き、感覚について。
漢方における感覚は、それをつかさどる部分、
例えば目や耳、舌や皮膚などから気(エネルギー)を
発することで働いていると考えます。
それをうまく言い表しているのが「気配」。
呼んで字のごとくからだの周囲に気を配ることで感覚して、体勢を整えたり、身を守る。
そして気を発する程度はさまざまな影響を受けて変化していきます。
ひとつには、周囲の環境や状況。
刺激が強いときには、その刺激からからだを守るという面でも気配を小さくする。
またひとつには、からだの状況。
何かに集中しているときは他が疎かになるように、
集中しやすい人ほど、それ以外の刺激に対して鈍感になる。
それはつまり、気を発していない証拠。
ただ逆に、集中はからだの一点だけからエネルギーを発しているようなものだから、
それをつかさどる部分にかかる負担や消耗は甚だしい。
またひとつには、年齢。
外へと発する気は内で錬られるが、年齢とともにそれは小さくなってしまう。
そうして目や耳などから発するエネルギーが減っていき、老化があわられる。
逆に言えば小児はエネルギーが過剰気味だから、
敏感になりやすいというのも当然といえる話。
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更新日: 2014/09/08 |