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あなたのココロと体のために。「園芸療法」

園芸療法と、家庭で楽しむ園芸作業との違いは?

~植物は媒体。プロセスを大切に
  対象となる方(人)を中心に活動を進める~



園芸療法では、特別な作業を行うわけではありません。 特別な植物を使うわけでもありません。
皆さんが、日頃家庭でなさっている園芸作業と変わりません。
しかし、園芸療法は治療やリハビリという性格を持つものですから、人の健康を扱い、そのために個人情報に接し、対象となる方にふさわしいプログラムを立てる必要があるため、専門のセラピストの関わりが必要になってきます。 もちろん、作業中のリスク管理にも十分配慮します。

プログラムをご紹介

プログラムは大きく2つに分けることができます。

1) 継続的に植物と関わっていく 栽培系のプログラム(花や野菜,ハーブなど)

→ 将来への期待感や責任感、満足感、達成感が生まれます。
たねまき・球根植え付け・寄せ植え・水やり・ 間引き・花がら摘み・
収穫・草引き・試食・ 調理・加工など。

「花も実も楽しみ」~イチゴ苗の栽培~

苗の植えつけ後、敷きわら、水やり、施肥など日常管理をおこないます。
日々の外出の機会が増え、成長への期待感が生まれます。
もちろん、収穫時には達成感・満足感もあります。 収穫して、食べる楽しみを伴うものには人気があります。




2) その場の楽しみを提供する クラフト系のプログラム

→ 創造力、自己表現の場となります。
満足感や周囲からの反応も得られやすいものです。

生け花をナースステーションに

庭の花を摘み、生け花を楽しむ。ご本人の気分転換、満足感が得られるだけでなく、作品を人目のある場所に飾ることで、他の人たちとのコミュニケーションの機会が増えます。



自己表現の場づくり~芝人形づくり~

各人が思い思いの作品を作り、持ち寄れば、楽しい会話が生まれます。
中に入れた芝が育っていくので変化も楽しむことができます。
髪の毛(伸びた芝)のお手入れなどもできて、おすすめです。


フラワーアレンジメント

吸水スポンジを利用するため、どなたでも気軽に楽しむことができます。



押し花のコラージュ

さまざまな色・形の押し花を使って。
創造力が発揮されます。



*具体例としてご紹介したのは園芸療法プログラムのほんの一部ですが、園芸療法では、対象となる方を多角的に知るための初期評価(アセスメント)→ 短期・長期の目標設定 → プログラム計画・実施 → 再評価 → 目標の達成度の確認・見直し → プログラム計画・実施 という流れを繰り返していきます。

植物を扱うという点では、日頃家庭でなさっている園芸作業と変りませんが、園芸療法では、植物そのものよりも対象となる方(人)を中心に活動を進めていく点や園芸作業でもプロセスを大切にする点、対象となる方に応じて立てた目標に向け何らかの効果をねらって、意図的・計画的に活動を行っていく点がご家庭での園芸とは違っていると言えるでしょう。



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