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地図から学ぶ、生薬(きぐすり)のふるさと
熊本には色のついた川の名前が多い。熊本市内を流れる白川、白川の支流で阿蘇を流れる黒川、九州脊梁の中心から熊本市南部へ流れる緑川があります。
また大分県久住山の南斜面から熊本県阿蘇へ流れる赤川という川もあります。五木、人吉、八代へ流れ、川下りで有名な急流、球磨川(クマガワ)は、音からすると熊本にぴったりの川かもしれません。
川の名前の由来
夫々の川の名前の由来を「白川わくわくランド」にお尋ねしました。
子供たちから良く質問があり、以下のように答えておられるとのことでした。
出典「神内志談 附合志史談巻」大正6年3月25日発行、著者 小島貞熊より
「白川は二源あり、其阿蘇谷より出づる者は水濁りて清からず、故に黒川と云うひ、其南郷谷より発するものは水澄みて清し、故に白川と云ふ。ともに阿蘇山中より発し阿蘇、合志、益城、飽田、託磨の境界を・・・」
黒川は阿蘇平野を蛇行して流れ人口密度も高い。ヨナや生活排水が常に流れているためでしょうか。それに比べ、南郷谷の白川は勾配が大きく水がさっと流れ下るためではないかと思います。俵山からの眺めでも白川の流れる南郷谷は緑多き谷になっています。
緑川は諸説あるなかですが、矢部町(山都町)在住の郷土史家 井上清一氏によると、「緑川流域は川に恵まれたところで、杉の成育が大変よく、藩政時代には酒樽として、灘の醸造元に送られていた。この原木の杉丸太は筏を組んで河口まで搬送おり、豊かな清流に沿川の杉の緑が川面に映え、緑色を景して誠に美しかった。故に緑川の名があると言う。」
植物の色
植物もいろんな色を持っています。例えばトウガラシの果実、最初は緑色(葉緑素)、黒色、黄色、赤色等になり、最終的に熟すと赤色~橙色で終わります。
鳥に赤い実と黒い実を与えると好んで赤い実を食べます。
植物もそれを知っているのか、 赤い実が多いですね。
種子は熟すまでは虫、菌、動物に侵されないように防御物質を持っています。その一つが柿などのタンニン、梅などの青酸配糖体ですね。熟すと色付き、防御物質も無くなり食べて下さいと鳥、人間、猿などを待ちます。食べると種子を遠くへ運んでくれ、そこで新しい芽を出し繁殖できます。種子は鳥のお腹を通ると発芽率が倍増します。一皮剥けるからでしょうか、動けない植物の知恵はすごいですね。
話が川から植物の色に変わってすみませんでした。”色は色々、心ウキウキ、気を巡らし”です。
川を眺めていると水があり、色んな動物・植物が生きていて楽しいものです。ブラジルのアマゾン川も白色、茶色、黒色の夫々の川がマナウス付近で合流し瀬戸内海より大きな川幅になっています。そしてマナウスからベレーンまでの標高差は50m位ですのでゆっくりと混ざり合っていきます。下流のベレーンでは満潮の時は川が逆流する現象が起こります。マナウスでアマゾンの色違いの水を飲みに行きました。黒い水はタンニンを含んだ味が、茶色い水は土の味がほのかにしました。もし行くことあったら、沖合まで船で出て味わってみて下さい。美味しいですよ。
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