こんにちは。
今回は排卵に問題がある場合、どのように治療をすすめていくかを話したいと思います。
排卵障害の原因はPCOS(多嚢胞卵巣症候群)がよくある原因の一つです。
PCOSはどういう状態かと言いますと、卵胞自体は沢山ありますが、それをなかなか放出できないという状態のことです。
このような場合、腹腔鏡を用いて卵巣表面を焼灼する治療を行います。
術後は70%で自然排卵が起こり、90%は経口排卵誘発薬に反応します。
この方法は、効果は1年位しか持続しないので、すぐに妊娠を希望する女性向きではありません。
排卵障害の他の原因は、
メタボ気味や2型糖尿病のようなインスリン抵抗性が関与しています。
臨床的にはPCOSが原因でインスリン抵抗性を示す不妊症の女性に、治療としてインスリン抵抗性改善薬(メトホルミン)を投与すると、
妊娠率が有意に上昇し、また流産率も減少することが報告されています。
PCOSの漢方治療については、
① 選ばれた卵胞の成長を促すために『補腎』を行う。②卵子が卵胞から外に出る際に妨げにならないようにする。=『気滞』を取り除く。③卵巣の周りに血の滞りである『瘀血』や、ネバネバした老廃物である『痰湿』がこびりつき、卵巣の膜が硬くなっているのを取り除く。
①~③を考えて、かつ一人一人の本来備わっている体質や月経の様子、月経前後の体調変化などを聞きながら漢方薬を選定します。
PCOSの方が漢方相談にご来店され、生理が整い、ご妊娠になられた方もいらっしゃいます。
妊活でお悩みの方、一度是非ご相談下さい。
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更新日: 2021/11/13 |