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地図から学ぶ、生薬(きぐすり)のふるさと
道修町
江戸時代、大坂は天下の台所と称され、和漢の薬種も大坂・道修町に集まり、薬種中買仲間(株仲間)が薬種の真偽を鑑別し、値段を決めて全国各地に売り捌きました(これら薬種を原料として、家伝薬、配置薬などが各地でつくられたのです)。
従って、大坂・道修町の薬種中買仲間は、薬種の原料を全国に供給する元卸問屋であり、最終製品の「くすり」は製造していませんでした。
明治以降、株仲間は解散されましたが、薬種中買仲間の系統を引く道修町の薬種問屋は、次第に西洋薬の取り扱いに移行し、洋薬を買い付け、輸入する一方、簡単な薬品の自家製造に着手しました。特に第一次世界大戦による輸入薬品の途絶により製薬が奨励され、有力な薬種問屋が製薬部門を発展させました。
その頃、自社ブランドの製品は殆どなく、各社の○○印“純良薬品”として、その看板を各地の特約店に贈ったものです。
- 純良薬品の文字の看板
当時は外国製品の模倣が大部分でしたが、今日の製薬企業の基盤はこの時期に培われました。
第二次世界大戦後、抗生物質をはじめ数々の画期的な新薬が輸入され、それらの製造技術導入により技術水準は著しく向上しました。
さらに自社研究・開発力の強化が図られ、世界に通用する新薬を自主開発するまでになっています。
くすりの道修町資料館
少彦名(すくなひこな)神社の地には、江戸時代から道修町薬業仲間の寄会所が置かれ、350年前からの仲間文書が保存されてきました。
この貴重な分書類を目録に整理したのち、道修町に関する諸資料を保存・公開するため、1997年10月「くすりの道修町資料館」が開設されました。
- くすりの道修町資料館
- 大阪市中央区道修町2-1-8 少彦名神社(神農さん)内
- TEL06(6231)6958
- 開館時間 午前10:00~午後4時
- 休館日日・祝・年末年始・盆休み
- 入館料無料
- くすりの道修町資料館
館長 久保武雄先生
- 昭和59年12月 塩野義製薬を62歳で退職
- 平成4年12月 最新医学社を70歳で退職
- 平成18年12月 現在84歳
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