3年前に転居してから、風邪をこじらせて、呼吸が苦しくなり、喘息の診断をう
けて治療を開始する。
継続して治療を続けるも、喘息の吸入剤の使用を止めると必ず発作がおき、
不安になり、漢方薬を希望される。
本人の体格は長身、やせ形で、顔色は蒼く元気がなく、話す言葉にも力がない。
舌の状態は、薄い白苔があります。血圧は正常、大小便も異常はありません。
吸入ステロイドを続けている時は発作はないのですが。体調が良くなって、
やめると就寝後すぐに呼吸が苦しくなり、明け方に横になっておられず、起
き上がらないと、寝ていられません。咳はなく、軽い喘鳴があります。

そこで、
清肺平喘作用のある神泌湯(しんぴとう)を服用。
始めのうちは新薬と併用していたが、1ヶ月後には、体調がよいので、漢方薬
のみになりました。
一時風邪をひいて、呼吸困難が起こって吸入剤を使用した以外は、漢方薬
のみを使い、その後は体質改善の柴朴湯(さいぼくとう)に変更して続け
翌春の喘息シーズンがきても、まったく発作はありませんでした。
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高齢者の喘息には、無理のない漢方薬での治療でよい効果を上げること
が多いようです。
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