最近、老人の神経症の相談が多くなる傾向があります。西洋医学では神経科や心療内科の領域なのでしょうが、抗精神薬漬けになる事を、家族が気にするようになりました。
その点、適切な漢方薬を利用することにより、より安全な治療ができるのではないでしょうか。
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75歳の色白・やや肥満体の女性。一時は娘と同居していたが、折り合いが悪くなり、自宅にもどって、一人暮らしをしている。訪問ヘルパーのかたが心配して、薬局へ連れてきた。


症状は、しゃべらなくなり、悲哀感、食欲の低下、などの症状がある。不安・孤独感が主になる時につかう加味帰脾湯(かみきひとう)のエキス剤で、2週間の服用で、少しはよ
いがはっきりした効果はわからないという。そこで、今度は漢方薬を煎じ薬の加味帰脾湯(かみきひとう)に変えてみた。

すると、始めの1週間で、電話があり、薬がおいしく感じるという。2週間後のらい局時には、下向きだった顔がきちんと人の顔に向けれるようになり、全く見なかったテレビを見
だした。3ヶ月後には、外出したり、孫と映画にまでいく程改善してきた。

漢方薬の加味帰脾湯なら、安心して継続服用ができます。
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今回もエキス剤と煎じ薬の効果の違いを、見せつけられました。
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