
83歳の女性。
公立病院へ、1ヶ月前から、入院中
数年前に、肝硬変がみつかり、治療をしていくうちに、肝臓癌へ移行してきた。3ヶ月前から、腹水が貯まりだした。
現在では、利尿剤もでているが、腹水でパンパンにお腹が張って、食欲もほとんどなくなっている。更にドクターから後1・2週間といわれてしまった。びっくりして、本人の親戚のかたが、何か腹水に効く漢方薬はないかと探しにこられた。
あまり、本人に会ってもいないのに、漢方薬をお渡しするのは、気がすすまなかったが、だめもとで良いと言われ、癌関係に使う漢方薬の中から、特に腹水用の茵陳五苓湯(いんちんごれいとう)を煎じ薬でのんでもらう。
4日後に、来局される。服用後、排尿・排便回数が非常に多くなった。尿はともかく、大便回数が多くなるので、漢方薬を猪苓湯の煎じ薬に切りかえた。しかし、前の漢方薬のほうが、大便がでても、気分がよいとのことで、2日後にはもとの茵陳五苓湯の煎じ薬へ変更する。

続けること2週間で、体重が-12kgになり、食思もでてきて、何でも食べるようになった。その後は体力維持のため、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)の煎じ薬を併用している。
利尿剤と違う作用があるのか、腹水に漢方薬がよく効きます。
→寺町漢方薬局

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