腎機能の低下や悪性貧血で治療中の78歳の男性。
中背・痩せ形。血圧はやや高く、降圧剤や貧血の薬を服用中
このたび、正月の1月上旬から風邪で、困っていた。

風邪で、熱・悪寒はなく、頭痛もない、咽喉が少し気なり、鼻水もすこしだけでる。時に軽い咳が少しでる。身体がいつもよりだるい。食欲が低下している。また市販の風邪薬を、何度か買って飲むが、効果がでない。家にきた親戚のものから、漢方薬を勧められる。
漢方薬では葛根湯などが、ドラッグなどへいくと、たくさん並んでいますが、これは発熱・悪寒・頭痛などの漢方でいう表証に使うお薬です。抵抗・免疫力があって、ウイルスと闘える状態のかたに使う漢方薬です。ですから、身体側の反応も強い(発熱・悪寒など)ものになります。
しかし。体力のない(免疫力の低下)老人は、風邪に対して強い反応(症状)を示しません。
ですので。症状の外てき症状には軽微なもののなります。症状が軽いといって、放置しておくと、肺炎に移行していくと命の問題になります。
そこで、この方には、免疫力をつける目的で、補気剤の補中益気湯を煎じ薬で服用していただいた。するとあの風邪様の症状(咽喉が少し気なり、鼻水もすこしだけでる。時に軽い咳が少しでる。身体がいつもよりだるい)が、わずか1日分飲んだだけで、よくなり、2日飲んだだけで、隣県へ用事に出かけられるようになった。
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漢方薬の風邪薬は、なんでも葛根湯ではないので、特にお年よりや、乳幼児は気をつけて、お使いください。出来れば、きちんと漢方薬の知識のあるところで購入してください。
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