
ここ数年、毎年冬になると、蕁麻疹ができては、皮膚科で、抗ヒスタミン剤をもらって治していた。ところが、この年はいろいろな抗ヒスタミン薬を飲んでも、ほとんど皮膚に変化は起きない。困り果てて漢方薬を思いつく。

年齢48歳のバス会社の管理職。身長165cm、体重60kg
舌はやや歯痕はあるが、舌苔はない。
見ると、真っ赤な小さい地図状の丘疹がでて、いたる所に掻破痕ができている。
冬の蕁麻疹は風寒によるものなので、皮膚面の感温調節の機能異常ととらえ、表(皮膚)の調節をはかる漢方薬の桂麻各半湯(けいまかくはんとう)を煎じ薬にて、飲んでいただく、半月の服用で、ほぼ皮疹は治まった
しかし、漢方薬をやめるとまた丘疹性の蕁麻疹がでてとても痒い。
ほとんどは、この状態になると、出なくなるものだが、皮膚の寒温調節機能が回復していないので、この働きを上げるために、 玉屛風散(ギョクヘイフウサン)を煎じ薬にして、しばらく飲むようにお願いした。
この漢方薬を飲むと、温度変化(寒さ)に強くなり、蕁麻疹は出なくなり、翌年の冬もいつもは出てくる蕁麻疹に悩まなくなった。
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