本人は長身・肥満体で食欲・大小便ともに異常はない。顔面、特に眼瞼周囲から頬にかけて、ほてり感のある皮膚炎があり、首は乾燥し、落屑(らくせつ)で皮膚の表層が角質片となってはげ落ち、掻破痕(引っ掻き傷の痕やかさぶた)もある。
顔面などの皮膚炎に「六味地黄丸」と「梔子柏皮湯」、その後「皮炎湯」と「十味敗毒湯」を兼用
始めは保腎薬の「六味地黄丸(ろくみじおうがん)」と「梔子柏皮湯(ししはくひとう)」を併せて飲んだが、症状は良くならないので、顔面の激しい皮疹によく使う「皮炎湯(ひえんとう)」を煎じ薬にし、体質を変えようとして「十味敗毒湯(じゅうみはいどくと
う)」のエキスを兼用した。患部には太乙(たいつ)軟膏を塗ってもらった。
すると数週間程で紅潮した部分は消失し、落屑が残るようになり、更に数ヶ月後には瘢痕(はんこん)を残すだけになった。
ところが、友人の引越しの手伝いに行き、ホコリまみれになって、急激なアレルギー反応を起こし真っ赤に腫れ上がった。すぐ「皮炎湯」の煎じ薬とモクタール軟膏を塗り、数週間程でよくなった。その後、皮膚の保護目的で「六味地黄丸」を服用している。
楽しい漢方薬と山歩き

アトピー性皮膚炎の漢方薬での治療

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