6年前に、風邪をこじらせてから、咳が煩雑にでるようになり、いろいろ検査をしてみ
ましたが特に悪いところはありませんでした。その後、咳・痰の状態がよりひどくなっ
たので、再度検査(MRI)をすると慢性気管支炎の診断がありました。しばらく治療を
しましたが、効果がなく、薬によっては蕁麻疹がでるようになり、止めてしまった。

本人の体格は中肉・中背。
症状は、毎日、朝・晩に5,6回、連続性のたんのひっかかったような音がする咳
が出ます。咳の出方は激しくなく、たんが意外とすっきり出るとのこと。普段、熱
悪寒・悪風はない。舌質は紅く、白黄色の厚い舌苔があり、大小便は普通なが
ら、咳が出ると尿回数が近くなる。食欲がほとんどない。
慢性の咳と食欲の減退から、肺と脾の虚を補うために補肺・補脾の味麦益気湯
(みばくえっきとう)を煎じ薬で服用させました。20日後、食欲は以前より出てきた
ものの、咳は状態に変化が見られない。
より鎮咳に効果のある、滋陰降下湯(じいんこうかとう)を服用すると、今度は
はじめから効果がでて、少しずつ咳の回数が減るだけでなく、たんの色も白色に
なって、ほぼ半年で咳は全くでなくなった。
Comments