不妊症には、卵子が受精できないものと、受精卵が子宮に着床できないものがあります。漢方薬は特に後者の受精卵が着床できないケースによく使われます。
相談者は38歳の会社員で、2年前に妊娠しましたが、7週で流産したとか。以来、治療を続けたものの、なかなか結果が出ないとのこと。
体格は中背、痩せ型で、顔がむくみやすく、手足の冷えもあるようです。生理は、周期は普通です
が、高温期が短い状態です。このような状態で、体力的に弱く、冷え性のタイプには、まず身体を温
め、むくみを取るとされる当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)を、より効果があるとされる煎じ薬にして
飲んでもらいました。さらに、運動もするように勧めました。
初めの1カ月はきちんと服用しなかったため、あまり変化がありませんでした。そこで、服用率を上
げるため、エキス剤に変えて、当帰芍薬散に桂皮人参(けいひにんじん)を加え、きちんと飲ん
でもらいました。
すると、身体が温まることを自覚するようになり、高温期も長くなってきました。服用を続け、半年後に妊娠。無事に3.5kgの男の子を出産しました。
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極端な妊活をする前に身体を妊娠しやすくする努力の大事ですし、
漢方薬の利用も、身体の負担がなく、有効です

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