
10年前の高校生時代に喘息にて、越婢加朮湯と苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょみ
しんげにんとう)で治ったかたが、
半年前の夏から、背中を中心に毛孔性の皮疹ができ、それが掻いて癒合して、乾燥、
落屑を伴った典型的なアトピー様の皮膚状態になった。本人は遠方のため、近医にて
漢方薬やらステロイド剤をもらって、治療してきたが、一進一退で、変化がなく、帰広
されたついでに、来局される。


現在では、背中だけでなく、腕や胸部にも皮疹が広がってきている。
本人は貿易関係の仕事で、海外にも行くことが多く、忙しいので、エキス剤の
漢方薬に、体質改善の六味地黄丸(ろくみじおうがん)に黄連解毒湯(おうれんげ
どくとう)、の組み合わせで、のちには痒みを考慮して、クジン・ケイガイをさらに、
加えて飲んでもらうと、1ヶ月程度で、痒みが楽になり、臀部の上部をのこして、
他の部分乾燥し落屑して、きれいになった。

この方の場合、仕事時間以外は、基本家での休息に専念してもらい、不急の用事
や付き合いでの飲み会は、止めてもらった。早く帰宅して、早めの起床を心がける
ことで、自然免疫力の回復をはかることにした。
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たとえ、皮膚病でも病気は病気、生活面での配慮がないと治るものも、治りません
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