ここ12月に入って、風邪で来局されるかたが増えてきました。
1)43歳の男性会社員。
2日前の仕事中に、急に悪寒に襲われ、退社して、自宅近くで受診するが、でた
薬が、自分にあっていないように思われ、1回も飲まずに来局される。 → 以前
から漢方薬で風邪は治してきたからという理由であった。


症状は、熱は36.8℃で軽く、軽い寒気がある(漢方では悪風といいます)、食欲は
なく、みぞおちが痞えて感じ便通に異常はなく、咳・頭痛・咽喉痛もない、鼻水が多
い感じ。

そこで、虚弱者に使い、症状比較的軽い風邪薬である
麻黄附子細辛湯と苓甘薑味辛夏仁湯のエキス剤を、お湯に溶いて
飲んでいただく。
すぐに、鼻水はとまり、翌日夕方には、熱も下がり、寒気もなくなり、良く効いて次
の日には出社できたそうです。

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2)76歳に主婦。
1週間前から、寒気があり、市販の風邪薬を飲んでいたが、あまり症状に変化
がない。


そのうち、倦怠感が強くなり、常に寒気がある、熱は36.7度、軽い咽喉痛がある
が、咳はなく、食欲もある。これに、やはり虚弱者につかう、 麻黄附子細辛湯
(まおうぶしさいしんとう)の煎じ薬をのんでもらう。

2日後にきて、効果が出ないので、別の漢方薬をいわれた。食欲はある事から、
漢方の総合的な軽症者の風邪薬である参蘇飲(じんそいん)に変えた
ところ、1日半の服用で、熱も寒気もなくなり、習い事にもいけるようになった。

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風邪薬は、漢方薬はぴたりと当たると、たちまち症状がなくなります。虚弱者は強い新薬はいかがなものか?
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