じゅくじゅくした皮膚の時や、皮膚が乾燥して痒みを激しく起こす時などがあり、その皮膚の状態によって漢方薬のなかみもいろいろ変わって使います。
冬の今は、空気の乾燥のせいで、皮脂の分泌機能も低下して、痒みを起こし、その皮膚部分を搔いて、悪化させるケースが多く見られます。当然、皮膚乾燥に対して、保湿作用のある漢方薬をつかっていきます。
保湿作用のある漢方薬は、ジオウ・バクモントウなどがあり、漢方薬の当帰飲子(とうきいんし)、や温清飲(うんせいいん)などが効果をあげます。
例として、32歳の会社員の男性。成人になってからのアトピー性皮膚炎があり、皮膚の状態が良くない時だけ、皮膚科で、ステロイド系の外用薬をもらい、塗ってきた。この冬はステロイド剤を塗っても、良くなく、漢方薬を希望された。
腕・下肢の患部には、毛孔性の皮疹があり、乾燥して、搔いた痕跡が多数ある。落屑も多くみられ、着替えの時などは乾燥した皮膚がポロポロ落ちることがある。
このような状態に、当帰飲子(とうきんいんし)がよく効きます。始めはエキス剤でも良かったが、そのうち効果がなくなり、煎じ薬にして、やっと、皮膚乾燥が落ち着いてきて、痒みがなくなり皮膚も正常にもどりました。
その間、外用薬としてタイツ軟膏を保湿目的で利用しました。
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このケースは皮膚状態に漢方薬を合わす事と、煎じ薬にして、より効果を上げました。

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