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病気と漢方

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咳、痰、気管支炎と漢方

寒くなるとすぐに風邪をひき、その後いつまでも咳や痰が治まらず、お困りの方がたくさんいらっしゃると思います。そこで、それらを治す漢方薬の秘密兵器について、少しお話しましょう。

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咳、痰のしくみ

咳のメカニズム

 肺は、皮膚に次いで最も汚染されやすい臓器です。皮膚は洗ったり消毒したりできますが、肺は、ほこり、細菌、ウイルスなどが侵入すると、肺からはどこへも出ていくことができません。入ったものはすべて気管支粘膜の線毛輸送機構によって口から外界に排泄しなければなりません。

咳

 肺を守るために、咽喉部や気管、気管支、胸膜についた異物の刺激を咳レセプターが感受すると、迷走神経を介して延髄の咳中枢へ伝達され、呼吸筋や気管支平滑筋を刺激して咳が発生します。咳とは異物を超特急で排泄しようとする気道防御システムなのです。

種類 症状
湿性喘嗽 痰を伴う咳
乾性喘嗽 痰を伴わない咳

 疾病の症状が3週間以内を「急性・・・」とし、それ以上続く場合は「慢性・・・」と定義しています。

 漢方薬の選択も、「湿性喘嗽」か、「乾性喘嗽」か、さらに急性か、慢性かが大きな処方選択の基準となります。

語句説明

迷走神経(めいそうしんけい)
脳神経の一つ。第Ⅹ脳神経で、頸・胸・腹部内臓核器官に分布する混合神経、主として副交感性である。
気管支平滑筋(きかんしへいかつきん)
気管支を形づくる筋肉。

痰って?

 気道は上皮細胞の胚細胞と気管支細胞からムチンを多量に含んだ粘液を適当量分泌し、細菌の付着を防いだり、異物を包み込んだりしています。また、肺胞マクロファージや好中球の免疫担当細胞によって貪食されたものは膿となり、気道粘膜の線毛輸送機構によって喉から排泄されます。これが痰です。

語句解説

上皮細胞(じょうひさいぼう)
組織表面を構成する細胞。
肺胞マクロファージ
肺胞大食細胞とも。貪食能があり、抗微生物、抗腫瘍、免疫抑制的に働く。
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