
以前にお話したように、漢方では『気は血の帥』とされ
気の充実は良好な血の流れに必要不可欠です。
この考えによれば
かーっとすると頭に血が昇り、顔が赤くなるという
生理現象もわかりやすいです。
つまり、かーっとする部分、特に頭部に気が溜まる。
するとそこで血が溜まる。だから血が昇る。
文字通り、病(身体の不調)は気からなんです。
また漢方では、気の巡りには
肺や肝が深く関係しているとされています。
肺は、呼吸活動を司る部分
肝は、最近耳にすることの多い自律神経を調節する部分
と考えていただければ結構です。
肺は気を身体のすみずみまで巡らせる部分を担い、
肝はそれを調節する部分を担っています。
肺が気の巡りにおいて、きわめて重要な役割を果たしているというのは
呼吸法が武術や気功で大切にされていると点からも明らかです。
『ため息ばかりつくと気が滅入ってくる』ように
呼吸の乱れは即、気の不調や乱れにつながります。
そして乱れは全て呼吸が浅くなることによって引き起こされます。
呼吸が深ければ深いほど、肺は鍛えられ、呼気、吸気の巡りも良くなる。
だから深呼吸は大切なんです。