
「五臓六腑にしみわたる」といいますが
本来どのような意味があるのでしょうか?
日常生活では例えば美味しい物を食べた時に
腹の底心の中にまでしみわたる。
つまり、美味しいと言う思いを
全身で受け止めると言った意味で使われていると思います。
漢方的に言えば、どういった意味になるでしょう?
五臓とは、肝・心・脾・肺・腎の各臓器で中身が詰まっているもの。
六腑とは、胆・小腸・胃・大腸・膀胱の各臓腑で
中身が中空のものと定義されています。
働きを大まかに言えば、六腑で水穀(飲食物)の消化吸収を行い
五臓に水穀から取り出した気・血・水・精などを
貯蔵する役割があるとされています。
全身にいきわたるという表現を漢方の世界から
拝借してきたものであることがお分かりいただけると思います。