カラダの疲れを効果的に取り去るには、にんにくが有効です。
にんにくのパワーの源は、あの独特の臭い成分。にんにくはそのままでは無臭ですが、切ったりすったりして空気に触れるとニオイを発します。この臭い成分【アリシン】にはイオウ化合物が含まれており、免疫細胞を活性させる働きがあり、同時に花粉症などのアレルギー反応を抑制する作用があります。この臭い成分は他にもいろいろと姿を変えて様々な活躍をしますが、その中には体内でビタミンB1と結合することで、持続的な疲労回復効果が生まれるという作用も含まれます。
またこれと別に、スコルジニンという無臭成分が含まれます。この成分には新陳代謝を促し、老廃物をカラダの外へ排出し、血液をきれいにして代謝を上げる効果があります。種々の代謝が高まれば抵抗力がついて、疲れにくく、病気になりにくいカラダになります。俗にいう「スタミナをつける」というのはこの作用に由縁していますね。
漢方ではにんにくは大蒜と表され、味は「辛」、性質は「温」の生薬として用いられます。消腫(むくみを消す)、解毒(老廃物を排出する)の作用が主ですが、同時にその辛味でカラダの発散する代謝を強力に高めます。凝り固まったむくみや老廃物(=すなわち、その日の疲れ)をその辛味で発散する。したがって手足の重だるさや、いつも同じ場所に生じる肩こりなど、「定位置の疲労」にはとても有効です。
