5月だというのに今週末は気温が30℃まで上がるとか。はてさて、今年の夏はどこまで暑くなるのでしょうね。そしてこの夏にバテやすくなるかどうかは、今この瞬間-この春や後の梅雨ーをどのように過ごしていくかにかかっています。
日々の生活習慣はそれがどのようなものであるにしても、カラダへはすぐに反映されません。じわじわ、じわじわと影響してくる。けれど、良くも悪くもなかなか影響を感じにくいから、悪いとわかる習慣から抜け出せず、良いといわれた習慣を続けづらくなる。
漢方では夏は「発散」につとめる季節とされています。特に、水分や湿気を適切に発散し、カラダに余分な「水」を溜め込まないことがこの季節の養生の常です。ちなみにこの溜め込んだ水を痰飲または水毒と呼びます。そして暑い季節にこの水をうまく発散できないと、全身倦怠、四肢沈重、頭重、食欲不振、消化不良、下痢などの夏バテ症状を引き起こしやすくなります。
水というのは重さがありますから、カラダの下側にたまりやすく、また液体ですから一ヶ所に停滞しやすいという性質をもちます。つまりは、溜まるほどに重くなり、大きくなり、動かしにくくなり、発散しにくくなる。何とも厄介な性質です。
したがって水分を効率的に発散していくには、カラダに痰飲や水毒を生じないことが最良かつ、優先すべき条件です。冒頭に、この春や後の梅雨をどのように過ごすがかポイントといいましたが、それはつまり、「今の時点の養生を適切に行わないと、夏が始まる頃にはたっぷり水が蓄えられて、夏本番では発散が追いつかずに夏バテに陥りますよ」ということです。
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更新日: 2014/05/22 |