梅雨の大気にたちこめる湿気を含んだ暑さ。漢方ではこれを湿熱と呼びますが、この湿熱の邪で憂うつな気持ちや無気力感にとらわれるやすくなると、経験的に分かっています。
心と体はつながっている-心身一如-。湿気による「陰気臭さ」により、体のみならず心も湿っぽくなる。ストレス社会ともいわれる現代では、普段から心労を内に溜め込んでいる方ほど、症状が現れやすい。また梅雨へと続く今の春が、ストレス症状の現れやすい季節であることも忘れてはいけません。春を健やかに過ごす【肝の養生につとめる】ことが、梅雨にトラブルを引き起こさない一つの近道です。
梅雨の湿気で陰気臭くなる。このようなときは陰気を取り去り、心を軽くすることに努めましょう。そのためには錘【おもり】となる湿気を溜め込まないとともに、気の巡りを充実させる事が基本です。
漢方医学では、梅雨に現れる心の症状には、新陳代謝が滞り余分な水分が体にたまりやすくなる痰湿体質と、エネルギー不足で抵抗力も低い気虚体質の2つが関係すると考えます。即ち、気の巡りを整えつつ、心にぶら下がる陰気を押し流す。そうして気持ちを軽くしていきましょう。
ツイート |
更新日: 2014/05/30 |