最近、当店でも問い合わせが多い耳のトラブル。
そもそも耳が聞こえる(耳が通じる)=聴覚が発揮されるのは、
耳でエネルギーが放出(消費)されるからだと漢方では考えます。
聴覚以外の視覚や嗅覚も同様に、
それぞれ目や鼻からエネルギー(気)が出ていくことで養われているわけです。
子供向けの番組で、ロボットが目からビームを発して敵を攻撃する
という描写がしばしば目にしますが、「言い得て妙」です。
そして、視覚ではしばしば眼精と結びつけて考えるように、
(眼精が消耗することで、視覚にトラブルが生ずる)
からだには耳精と呼ばれるものが蓄えられ、
何らかの理由でこれが消耗されることで聴覚にトラブルが生じやすくなります。
そして精とは簡単に言えば、先のエネルギー(気)の素。
火力発電所で例えれば、
石炭が精に当たり、発電される電気がエネルギー(気)に当たる。
そして漢方では耳は器ではなく、穴=出口と考えます。
エネルギーの噴出孔、電気の送電先です。
対して耳に送られるエネルギーの元である精は腎という臓に蓄えられている。
文字通り「お蔵」なわけです。そして腎に蓄えられることから腎精と呼ばれます。
まあ呼び名などはさして重要なことではありませんが、
老化・加齢症状としての耳のトラブルは、
燃料不足に状態ある腎や、
エネルギー不足の状態にある耳にトラブルの種があるわけで、
肝心(肝腎)の燃料を養わないと、根本の改善には行き着かないというのが、
漢方の教えといえます。
そしてエネルギー不足を痛感するのは、
やはりこれからの寒さが厳しくなる季節ではないでしょうか。
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更新日: 2014/10/14 |