漢方では寒さ(を感じる)とは、寒気(が降りかかった状態)。
寒気は、からだの外(表面)から内側にじわじわと浸透していく性質があります。
寒さに身をさらして、ぞくぞくっとするのは、
まさにからだの表面に寒気がある状態といえます。
そして、外側から内側に浸透してくるものに対しては、
逆に内側から外側へと発散してやれば良い。
ですから寒気に対しては、温気(熱気)で対処して発散するのが有効です。
冬かぜに用いられる桂枝湯や葛根湯も、この考えに基づいています。
もっとも、お薬ですから大抵の寒気に対しては、効きが良すぎる。
即ち大器小用となり、寒さの発散に加えて発汗も伴いますから、
汗をかいてかえってからだを冷やさぬよう、注意が必要です。
また一方で、寒気はからだの一部分だけに降りかかるということは考えにくいです。
冬空に身を置くと、全身で寒気を受け止めてしまう。
それは寒さというものがそもそも、自然界からもたらされるものだからです。
冷たい飲みものを口にして、「あぁ、寒くておいしい」とは言わないでしょ。
(消化官(のど越しの部分)だけを冷やすから、「冷たくておいしい」となる。)
そして人間のからだには、「寒気を感覚しやすい部分」というのが存在します。
首筋から背中にかけての部位はその代表ですね。
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