これを読まれている方の中でも、
日々実践されている方がいらっしゃるかと。
ではあらためて「温活って何でしょうか?」と聞きたい。
からだを温めること?からだを温めるものを口にすること?
うーん、惜しいですね。間違っていません。
けれど、そういう考え方で歩みを進めていくと、
暑い時期には温活がおろそかになる方が増える。
暑い季節にからだをからだを温める道理はなかなか立ちません。
中には夏場の冷房のつらさや、冷食が増えるのを
温活と結びつけて考える方もいます。
そういう方にも温活は積極的にお勧めできますが、
そのような温活は「冷えの対策」というのが濃厚です。
温活は温める事が目的じゃありません。
手段です。温めるのは手段。
その目的は「抵抗力」や「代謝力」、「自然治癒力」を引き上げること。
人のからだは温めることで備わった自然治癒力が向上するようにできています。
本来の目的がこういう点にありますから、
暑い季節はしなくてもよいというわけではありません。
少し脱線しますが
人間の体温は一日や一年を通じて多少変動しますが、基本的に一定です。
理想は36.5℃といわれています。
対して、外気は年間を通じて5℃から35℃程度まで大きく変動する。
では5℃の状況下で36.5℃を維持するのと、
35℃の状況下で36.5を維持するのは、どちらがより困難でしょうか。
これが人体ではない構造物や物質なら、温度差の大きい前者の方が難しいでしょう。
けれど人体だったら必ずしもそうはならない。
それが生体の妙です。
人体には寒季に収蔵、暑季に発散という生命活動があります。
収蔵と発散のバランスは通年で等しくとれる必要がありますから、
どちらがより困難かという問いはふさわしくない。
そして、寒季には収蔵、暑季には発散
寒い時期は熱を逃がさない(寒気を引き入れない)営みが必要になり、
暑い時期には熱を発散する(暑気を引き入れない)営みが必要になります。
熱を逃がさないことにはもちろん、熱を発散しやすくすることにも、
温活は一役を担うわけです。
収蔵と発散を養う。縮みと伸びを養う。
収縮と伸張を繰り返して営まれるものといえば…、巡り。
ですから温活といってもその実は、
巡りを整えることに主眼を置く「巡活」と言いかえることもできるでしょう。
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