冬の寒さと共にやってくる悪寒。
だがしかし、全ての寒さが悪寒を招くというわけではありません。
悪寒はいわば、からだの毒になる寒さ。
漢方でいうところの寒邪です。
この対極的には、からだの薬となりうる寒さ、
さしずめ良寒というのがあるはずです。
漢方でいうところの寒気です。
冬の健康を考える上で、寒さとどう向き合うかというのは、
とても大切なことであり、また至極当然のことでもあります。
寒邪はからだの毒となりますから、これは退けなければなりません。
寒気はからだの薬となりますから、これは活かさなければなりません。
即ち、寒邪を制して、寒気を活かす。
寒ければ、温めれば良い。また、温かいものを口にすれば良い。
確かにその通りです。
ただその一方で、人間である以上、体温を一定に保とうとする以上、
寒ければ自らを発熱して、体温維持に努めようとする生理もあるわけです。
寒中水泳然り。乾布摩擦然り。
あえて寒さに身を置く。そして冷感刺激で自らを発熱する。
その過程でからだのさまざまな機能を鼓舞させていく。
飴と鞭というわけではありませんが、
飴だけでは人は決して成長しませんし、鞭だけでも人は決して伸びません。
それは健康や治癒についても同じだと思います。
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更新日: 2015/10/29 |