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季節の変わり目という点では、
春と同じく、秋もめまいが起こりやすい季節です。

以前に、春のめまいに服んでおきたい漢方薬リンク で触れましたように
春のめまいには、肝の働きが深く関わっています。
春のめまいと秋のめまい、
互いの症状に共通点が多い点からは、春のめまいと同じく
秋のめまいにもが影響を及ぼす点が感じられます。

けれど一方で、季節の上では、春と秋は正反対の性質を持ちます。
(春は陰中の陽、秋は陽中の陰)
このことは、結果として「めまい」に及ぶ点は同じだけど
その経緯は異なることを示唆しているのではないでしょうか?

寒い季節から、暖かい季節に向かう春、
寒さによる緊張は緩み、暖かさと共に心身は開放的になります。
このことを指して東洋思想では、木の伸びやかさに例えました。
漢方的には、木(≒肝)が豊かになる時期と言われる由縁です。
ちなみに、この時分のめまいは
「緊張の緩みと、肝木の豊かさのアンバランス」によるものです。
即ち、緊張が「緩む勢い」に対して、
肝木の「伸びやかになる勢い」が強過ぎたり(或いは弱過ぎたり)
することで、めまいが起きる訳です。

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それに対して、暑い季節から肌寒い季節に向かう秋、
暑さで血脈が緩みきったところに、肌寒さによる緊張が及ぶ訳ですが、
そのことを指して東洋思想では、金の固さ(≒収斂)に例えました。
漢方的には、金(≒肺)が豊かになる時期と言われる由縁です。
その点を踏まえると、この時分のめまいは
「緊張」の充実と、「収斂」の追随のアンバランスによるものと言えます。
即ち、緊張が「強まる勢い」に対して、
肺金(≒収斂)の「盛んになる勢い」が弱過ぎて
(或いは強過ぎて)、めまいが起きる訳です。

特に、秋が訪れる前の夏には、暑さと湿気を通じて脈は緩みやすくなり、
その慢性的に緩んだ状態から、急に引き締まりなさいと言われても
なかなか難しいのではないでしょうか?
個人的な見解ですが、私などはここに春と秋のめまいの線引きがあると感じます。

ちなみに漢方では、肝と肺はお互いを整え合う「相克」の関係にあります。
身近な所では、心身の緊張が深呼吸で落ち着く、
その逆にハードな運動を行うと息が荒くなるなど。
即ち、肝と肺では片方の変調・不調は
もう一方の変調・不調に及ぶ関係にある訳です。

秋のめまいに服んでおきたい漢方薬とは即ち、
秋と共に盛んになる「肺」の働きを補う漢方薬、
そして「肺」と「肝」の連携を整える漢方薬を意味します。
それには例えば、肺の働きを助け、気の巡りを整える
苓桂朮甘湯や半夏白朮天麻湯、香砂六君子湯、
あるいは、血行を整えて体内の水分代謝を改善する、
当帰芍薬散や五積散などに一服の価値があります。


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