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病気と漢方

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高血圧と漢方


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漢方薬で高血圧を治そう!


 高血圧で下記の症状に該当するような方は、それぞれの処方を参考にしてください。

こんな時は 顔面が紅潮し、のぼせる、頭痛、耳鳴り、イライラし怒りっぽい、不眠などの症状を伴い、時々鼻出血があり、便秘がちの人
処方 三黄瀉心湯(さんおうしゃしんとう)
※『傷寒論』の「太陽病」に属する大黄黄連瀉心湯(だいおうおうれんしゃしんとう)のことで、「心下痞、按之濡」と記されています。
処方の運用 大黄二両、黄連、黄ごん(おうごん)各一両、左の三味に沸煮したお湯を注いで、カスを除いて2回に分けて温服する。(今の度量衡に換算すれば一両は1g)
→ 指示通りにすると、お湯を注いだ瞬間に湯液はにごりはじめます。

処方 三黄丸(さんおうがん) ※『太平恵民和剤局方』に収載
服用方法 1回量は各生薬700mgに相当します。ひどい下痢便にならないように回数や1回の服用量を調整して服用するとよろしいです。
→ 三種の生薬の粉末を等量混和し、生薬量と同量のハチミツを入れて練り、丸剤にしたものを服用するように指示されています。わが国では蜜を使わず江戸時代の製法であった寒梅粉を結合剤に使用する習慣が引き継がれています。

こんな時は 頭重、耳鳴り、ガスがたまりやすく、腹部膨満感があり、便秘気味で、痔をわずらったことがある
処方 大柴胡湯(だいさいことう:柴胡、黄ごん(おうごん)、枳実、芍薬、半夏、生姜、大棗、大黄)

こんな時は 更年期障害、生理不順、冷え、のぼせ、頭痛、肩こり、健忘、イライラ、腰痛、便秘、痔などの症状
処方 桃核承気湯(とうかくじょうきとう:桃仁、桂皮、甘草、芒硝、大黄)

こんな時は 不眠、夢をよくみる、物音に敏感、肩こり、頭痛、神経性心悸亢進、円形脱毛症などの症状
処方 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう:柴胡、龍骨、牡蠣、黄ごん(おうごん)、生姜、人参、桂皮、茯苓、半夏、大黄)

こんな時は 夜間頻尿、口渇、腰冷痛、足冷(あるいは足心熱感)、倦怠感、視力減退がある
処方 八味地黄丸(はちみじおうがん:熟地黄、山茱萸、山薬、沢瀉、牡丹皮、茯苓、桂皮、附子)

こんな時は めまい、立ちくらみ、頭痛、血圧不安定、神経性心悸亢進、胃下垂傾向がある
処方 苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう:茯苓、桂皮、白朮、甘草)

こんな時は 頭帽感(たえず頭が重く、帽子をかぶっている感じ)がある
処方 半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう:半夏、天麻、黄柏、乾姜、蒼朮、茯苓、黄耆、沢瀉、人参、白朮、神、大麦檗[麦芽で代用]、橘皮)

こんな時は 下半身の冷え、疲労感、肩こり、頭重、健忘といった症状
処方 七物降下湯(しちもつこうかとう:当帰、地黄、芍薬、川きゅう(せんきゅう)、黄耆、黄柏、釣藤)

こんな時は かんしゃく持ちで怒りっぽく、のぼせがはなはだしく、頭痛、めまいがして、肩や背がこり、目が充血し、うっとおしくて何もする気がしない、不眠、動悸、手足の冷えがあり、血圧降下剤の長期連用で痴呆がはじまっている
処方 釣藤散(ちょうとうさん:釣藤、陳皮、半夏、麦門冬、茯苓、茯神[茯苓の中心に松の古根のついているもの]、人参、菊花、防風、甘草、石膏)

 
参考になりましたでしょうか?ここで紹介した処方は、ほんの一部です。また実際に使用される場合は漢方相談薬局・薬店店舗紹介、必ず漢方相談薬局・薬店などで相談してください。


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