
食べて良し、煎じて良しの人参。美容面での研究・利用も盛んに行われています。しばしば人参の成分が配合された化粧品には『ニンジンエキス』と明記されていますが、これには御種人参エキスとキャロットエキスがあります。御種人参エキスはサポニンが、キャロットエキスにはβカロチンが豊富に含まれています。
御種人参エキスは薬用人参に由来したもので、肌細胞を元気する働きがあります。年齢とともに肌の細胞は元気を失い新陳代謝も低くなり、しわやくすみなども生じやすくなります。御種人参エキスに含まれるサポニンは皮膚に働きかけて、細胞の生まれ変わりを促したり、周りの血行を促進して、皮膚の老化を少なくします。つまり御種人参エキスには肌に潤いを与えるともに、肌を若返らせる効果があると言えますね。
キャロットエキスにはカロチノイドであるβカロチンが豊富に含まれています。カロチノイドの最大の働きは細胞の変わりに自分が酸化してくれるという点です。これによって紫外線がもたらす老化やメラニンの生成を防ぐ働きがあります。またβカロチンは必要に応じてビタミンAへと形を変えます。ビタミンAはドライアイやドライスキンなどの症状改善に用いられる成分で、これを含んだキャロットエキスは肌を保護して乾燥から守る、肌を柔らかくして角質の代謝を整えるなどの働きがあります。
御種人参は高価な生薬なので、そのエキスを配合した化粧品も総じて高価です。一方、キャロットエキスを配合した化粧品は低価格ですが、夏には活躍できる成分ですので、一度ためしてみてはいかがでしょうか?