だいぶ間があきましたが、前回の続きです。
前回は漢方ならではの花粉症予防として
症状を抑える漢方薬を予防的に服用する以外に
衛気の補給が挙げられる、というお話でした。
漢方の考え方の一つ(漢方一貫堂医学)では、
病気は体質面からみて大きく3つに分類することができるとされています。
この三大体質とはそれぞれ
・解毒証体質
・臓毒証体質
・お血証体質
のことを指しています。
このうち解毒証体質というのは文字通り、
解毒剤と呼ばれる漢方薬(四物湯や黄連解毒湯など)
によって治療にあたる体質をいい、現代の解釈では、
アレルギー疾患など外界からの刺激に反応しやすく
容易に炎症などの症状を起こす体質とされています。
花粉アレルギーによってもたらされる症状のおよそ半分、
腫れや炎症様症状は、この解毒証体質によるものであると考えられます。
(残り半分には水毒症状が含まれます)
ちなみに花粉はこの場合の『毒』に当てはまるかということですが、
漢方で毒というのは、体毒=体内で作られるもののことです。
ですからこの場合、花粉は外からやってくるよこしまなもの=外邪と考えられるでしょう。
ちなみに解毒証体質における毒は、肝臓によって解毒される毒です。
邪によって毒を成す。
邪による影響を受けにくくする、体内に取り入れないようにするために
衛気を補うという手法が選択され、
体内で生じる毒を速やかに解毒する、毒をためないようにするために
解毒証体質を改善する(解毒代謝を上げておく=肝を清めておく)という手法が選択されます。
もちろんこの二つを合わせれば、より効果的とも言えますね。
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更新日: 2014/02/25 |