• お問い合せ
  • サイトマップ
  • 個人情報保護
  • 交通アクセス
  • 漢方薬 漢方薬局 薬店のことなら きぐすり.com
  • ホームへ
  • 店舗紹介
  • 相談方法

治療例集 №9 めまい(Part2) 鹿児島 漢方専門厚仁堂薬局
★68才、女性。身長156cm、体重70kg
【主訴】
めまい。発作的に起り、1~30分ほど続く。起床時~午前中、および疲労時に好発。横臥してもよくならない。一週間に2~3回の頻度。めまいは体が揺れているような感じ(本人曰く「視線が流れる」)で、足元がフワフワしておぼつかない。吐き気(-)。
【病歴】
12年前にストレスによる突発性難聴。これにより右耳に重度の難聴(耳鳴あり)の後遺症。
20才の時、扁桃腺摘出手術。
【併用薬】
現在病院でデパス、メリスロン、メチコバールが投与されているがめまいの改善なし。
【全身症状】
四肢:下肢冷(+)
二便:大便:1日1~2回普通便。
   小便:1日7から8回、量少。
食欲:平
胃腸:呑酸(すっぱい水が上がってくること)がしばしばある。
浮腫:下肢(++)
頭:頭痛(+)
面色:白
舌:舌質:赤紫、舌苔:微白
体型:肥満型
血圧:低い傾向にある。

<漢方的病理分析>
めまいの原因で最も多いのは痰飲(「水毒」ともいう)である。今回の場合も、尿不利・下肢浮腫・呑酸および体型などから痰飲によるものと思われる。また、疲れやすく、疲れたときにめまいが好発することから、この痰飲は体力不足が背景にあるものと思われる。
<漢方的治療方針>
体力を向上させつつ、痰飲を取り除く。
<実際に使った漢方処方>
①当帰芍薬散合苓桂朮甘湯
②沢瀉湯(めまい発作時の頓服)

<結果>
7日間の服用でめまいの頻度が半分ほどに軽減。
その後も同処方を続ける。
また途中、呑酸がひどく、これも何とかしてほしいとのことで
③茯苓飲合黄連解毒湯
を①と時間をずらして服用。
都合、3ヵ月半でめまいはほぼ消失。この後、再発が心配とのことで量を減らして服用を継続している。
<考察>
痰飲によるめまいの典型であろう。
痰飲は排尿、浮腫、胃腸症状、体型、舌等に特徴的な症状をあらわすので、これを探し出すことはさほど難しくない(今回の場合は舌には反映されていなかったが・・・)。
当帰芍薬散は若くて虚弱な女性のための漢方薬のようによく言われるが、高齢者の痰飲めまいにもよく用いている。


Copyright© Ko-jindo Pharmacy. All Rights Reserved.