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治療例集 №11 不妊(Part4) 鹿児島 漢方専門厚仁堂薬局
★30才、女性。身長149cm、体重45kg
【病歴】
不妊。過去2回流産している(6週目、2ヶ月目)。
基礎体温票は二層に分かれるものの高温期が短い。病院では「黄体機能不全」と診断。
【全身症状】
四肢:冷え性。冷えのぼせ(+)。
二便:大便:1日1行。やや固め。
   小便:1日6~7行。
食欲:普通
全身:疲れやすい
胃腸症状:良好
頭項:肩こり・頭痛(+)
月経:周期(26~38日)、経期(7~10日間)、月経痛(下腹・腰、激痛⇒鎮痛剤使用、血塊排出後軽減)、経血(色:平、量:平)、血塊(10㎜程度×5~6個)、初潮15歳。
面色:微赤紫
舌:舌苔微白、舌質:平。
皮膚:アザが出来やすい。
<漢方的病理分析・使った処方>
原因として「冷え」と「血瘀」とが考えられる。そこで芎帰調血飲第一加減と五積散とを服用してもらう。服用五ヵ月後、冷え性・下腹の月経痛は改善したが腰痛は変わらず。また経血が若い頃からすると少ないような気がするとも言う。高温期は依然として低くかつ短い。また初潮が15歳というのは遅いほうであろう。これらの症状は「腎虚」によるものと考え、これに対応すべく芎帰調血飲第一加減+五積散+八味地黄丸とする。6.5ヵ月後妊娠。漢方薬は直ちに芎帰膠艾湯に変更。また、しばらく病院でプロゲステロン注射併用する。3ヵ月後、漢方薬を当帰芍薬散+香蘇散+八味地黄丸に変更。⇒男児出産、2300g。
<考察>
★腎虚とは、大雑把に言うと、先天的な発育能力・生殖能力の弱さをいう。
★今回の不妊治療のポイントは黄体機能不全を漢方的にどう捉えるか、にある。黄体機能不全は漢方的には「冷え」「血瘀」「腎虚」等によるものと考えている。婦人科領域における腎虚の特徴的な症状として、黄体機能不全のほかに、無排卵・無月経、長期に渡る排卵促進剤の使用、習慣性流産、経血の減少、高齢(35歳以上)であること、初潮が遅いこと、月経時の腰痛、などが挙げられる。
★また、一般に腎虚の治療は長期間を要することが多く、年余にわたることも少なくない。


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