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治療例集№22 不妊(Part15) 鹿児島漢方専門厚仁堂薬局
39歳、女性。身長166㎝、体重47㎏、既婚。子供なし。
<主訴>
不妊。子供なし。妊娠歴なし。
月経周期28~30、期間4~5日間。経痛(微)、経血(量平、色平、血塊なし)。基礎体温表は二相に分離するものの高温相の立ち上がりが遅く、36.7℃を超える日が6~7日ほどしかない(黄体機能不全と思われる)。20代前半に多嚢胞性卵巣症候群の履歴あり(現在はない)。プロラクチンがわずかに高値。
病院でカバサール、デュファストン服用中。
夫は39歳、未検査。
<全身症状>
寒熱:強い冷え症。指先・つま先の冷えが強く、指先は冷えが強いときは真っ白になる。ただし冷えるのは仕事中だけで、仕事が終わった後や休日は冷えない。また布団に入るとすぐ温まる。
二便:大便2日1行。緊張すると下利しやすい。
小便1日7~8行、夜間0行、色・量ともに平。
飲食:食欲(平)、飲水(平)
全身:疲れやすい。
浮腫:下肢に少し
睡眠:良好
心神:緊張しやすく、その時は手掌の発汗・動悸を伴う。もともと上り症
汗:手掌・腋下にでやすい。
頭:頭痛(肩こり由来、頚項強)
胸・腹:胸焼けしやすい
腰・肢:肩こり
面・舌:面色白、舌質平、舌苔微白
体型:やや痩せ型、下腹墜張
皮膚:平
嗜好:飲酒(機会飲酒)、煙草(-)。
血圧:92-60
脈拍:64
貧血:なし
<経過・結果>
【第一診】
平素から緊張が強く、これにより手足の冷え、緊張性下利・発汗が起こっていると考えられる。更にはこれが黄体機能不全に影響しているおそれも考えられる。そこでまずは緊張をほぐすことを第一の目標とする。
処方1)四逆散+桂枝加竜骨牡蠣湯 14日分
【第2診】
高温期が上がってきた。手足の冷え(↓)
処方1) do. 14日分
【第3診】
高温期36.7×12日間。手足冷え(-)
処方1) do. 14日分
【第4診】
ここで直接的に妊娠対策をとる。
処方2)芎帰調血飲第一加減+補中益気湯+香附子 14日分
【第5診】
体の芯が温まっている感じ。元気が出てきているのが実感できる。
【第6診】
高温期36.7×14日間。現在、病院の薬はカバサールのみ。
処方2) do.  14日分

第6診後ひと月ほどしてから妊娠したとの報告あり。

<考察>
気と血とはともに全身を巡行している。気のめぐりが悪いと血もめぐらない。今回の場合、まずストレスによる諸症状の改善つまり気の巡りをよくし、そののちに血の調理を行い成功した例である。


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